(第13回日本木材学会北海道支部大会プログラム,p.10,1980,日本木材学会北海道支部)

                                 
  木材熱分解生成物のGC−MS分析
 
北海道大学農学部  o野澤彰夫・里中聖一   
 
  木材の熱分解機構や熱分解物利用の基礎研究として、広範にわたる熱分解生成物の定性的、定量的分析が必要とされているが、これまでの研究は、少数の生成物の分析に限られたものがほとんどである。本研究は、木材の熱分解生成物のうち液状生成物の主要物質の分析を目的として行った。液状生成物のうちエーテル可溶部を強酸性部、弱酸性部、中性部に分画し、それぞれGCおよびGC−MS分析をした。400および800℃で熱分解を行ったが、それぞれ生成物に特徴が現われた。強酸性部は400℃の方が全般に多く発生した。弱酸性部は、4OO℃でGuaiacyl系およびSyringyl系化合物が、800℃でPhenol系(Methoxyl基なしの)化合物が多かった。中性部は、400℃でFuran系化合物が、800℃でBenzene系化合物が多かった。
 
                                       
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