(第60回日本森林学会関東支部大会講演要旨集,p.36,2008,日本森林学会関東支部)

                                 
  ブナハバチによるイヌブナの食葉被害
 
野澤彰夫(栃木県林業センター)   
 
  栃木県日光市の日光いろは坂で、「イヌブナが食葉被害を受けており赤く変色している」と日光自然博物館から2007年6月に連絡を受けた。調査したところ、葉を食い尽くされたイヌブナが見られ、ブナハバチの幼虫が多数おり、その食葉被害と考えられた。同様の食葉被害は、日光市栗山・藤原や塩谷町尚仁沢等でも見られ、同じ被害と考えられた。
 ブナハバチはブナを食害するという報告が多くみられるが、今回の被害ではブナよりもイヌブナの被害が著しかった。
 2008年には、前年に被害の激しかった地域でも被害はほとんど見られず、いろは坂の一部でわずかに成虫や幼虫が確認されただけであった。
 
                                       
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